THR-II Series
- 音の傾向 ヤマハ独自のVCMモデリングで、小音量でも真空管アンプに迫る本格トーン。Extended Stereoにより、小口径スピーカーから驚くほど広い音像が出る。エレキ15・ベース3・アコ3のアンプタイプを内蔵。
- こんな人におすすめ 自宅・深夜・アパートで本物に近い音で弾きたい人、Bluetooth/USBオーディオI/Fで宅録をシンプルに始めたい人、アンプを部屋に溶け込ませたい人。用途と予算で3モデルから選べる。
- 操作感 全機種ともノブで直感的に音を作れる。各アンプの全15モデルを本体だけで呼び出せるのはTHR30II Wirelessのみ(CLASSIC/BOUTIQUE/MODERNを本体スイッチで切替)。THR10II系はモード切替に専用アプリ「THR Remote」が前提となる。
1. 三大特徴とサウンド傾向
▼VCMモデリングで小音量でも本格トーン
核はヤマハ独自のVCM(Virtual Circuit Modeling)。アナログ回路をコンポーネント単位で再現し、真空管の質感を小さな箱から引き出す。さらにExtended Stereoで、小口径とは思えない左右の広がりを生む。深夜やアパートでも”本物に近い音”で弾けるのがTHRの出発点だ。
1台で宅録まで完結するデスクトップ機
USBオーディオインターフェイス内蔵で、ドライバー不要のままDAWに直結録音。Bluetoothで音源を流しながら弾け、ギターと音源の音量は独立調整できる。専用アプリ「THR Remote」では本体ノブにないコンプやゲートまで追い込める。練習・録音・再生が机の上で完結する。
15+3+3のアンプタイプとモデル展開
エレキ15・ベース3・アコ3のアンプタイプを搭載し、1台で複数の楽器に対応。現行は3機種——基本のTHR10II、ワイヤレス&バッテリーのTHR10II Wireless、30W・ステレオLINE OUT搭載の最上位THR30II Wireless(モデル差はSEC4)。
2. 世界のレビュー
▼3. 競合比較
▼| 機種 | 出力 | スピーカー | バッテリー駆動 | ギター無線受信 |
|---|---|---|---|---|
| YAMAHA THR-II シリーズ (代表 THR30II WL) | 20–30W | 3.1–3.5″ | モデルにより有 | モデルにより有 |
| Positive Grid Spark 2 | 50W | 2×4″ | 別売対応 | — |
| Boss Katana-Air EX | 20/35W | 2×5″ | ○(単3) | ○(付属) |
| Vox Adio Air GT | 50W | 2×3″ | ○(単3) | — |
4. シリーズ比較
▼| 機種 | 出力 | スピーカー | 内蔵バッテリー | ギター無線受信 | LINE OUT | 本体で全モデル |
|---|---|---|---|---|---|---|
| THR10II | 20W (10W×2) | 2×3.1″ | — | — | — | △ 一部はアプリ |
| THR10II Wireless | 20W (10W×2) | 2×3.1″ | ○ 約5h | ○ | — | △ 一部はアプリ |
| THR30II Wireless | 30W (15W×2) | 2×3.5″ | ○ 約5h | ○ | ○ ステレオ | ○ 本体で全15 |
※出力はAC駆動時の定格で、バッテリー駆動時は下がる。ギター無線受信は別売トランスミッターが必要。Bluetooth・USBオーディオI/F・THR Remote対応は全モデル共通。アンプの種類は全機種とも本体のAMPノブで選べるが、各種類の3つの音色モードを本体スイッチで切り替えて全15モデルに本体だけで到達できるのはTHR30II Wirelessのみで、THR10II/10II Wirelessはこのモード切替に専用アプリ「THR Remote」が必要。/THR30II Wireless TAK MATSUMOTOは音・機能が通常版と共通で、専用プリセットとデザインのみ異なる。
5. 価格と相場
▼Gear Wise Diagnosis
中古相場:THR10IIは発売から年数が経ち中古流通が多く、状態の良い個体が¥30,000前後から見つかる。初めてデスクトップアンプを試す現実的な入口になりやすい。THR10II Wirelessは中古¥44,000前後〜、THR30II Wirelessは¥64,000前後〜と、ワイヤレス2機は中古でも底堅く、新品との価格差が縮まりにくい傾向がある。
長期トレンド:全モデルがオープン価格で、2019年の登場以来、実勢価格は比較的安定している。後継のTHR-IIIは2026年7月時点で未発表で、世代交代による急な値崩れの兆しは見られない。新規参入なら基本のTHR10II、利便性を重視するならワイヤレス機が費用対効果の高い入口になりやすい。
為替の影響:ヤマハは国内メーカーだが、楽器の国際価格はUSD建てが基準になりやすく、円安局面では国内新品が上振れしやすい。並行輸入を検討する場合は、電源仕様・保証条件と為替レートに留意したい。
6. Echo Notes
— さらに知る- THRは2011年、ステージ以外で快適に弾くための”第3のアンプ”というコンセプトで登場し、「デスクトップアンプ」という新しいカテゴリーそのものを切り拓いた。
- 音の要は独自のVCM(Virtual Circuit Modeling)。アナログ回路をコンポーネント単位で再現する技術で、ヤマハのオーディオ部門の知見を採り入れ、小口径スピーカーから広い音像を引き出している。
- THR-IIシリーズは1台でエレキ用15・ベース用3・アコースティック用3のアンプタイプを搭載し、Bluetoothと、ドライバー不要で使えるUSBオーディオインターフェイスを内蔵する。
