AC30C2

Normal
Top Boost
Treble
Bass
Tone Cut
Master
VOX
AC30C2
Released
2010
Output
30W
Speaker
12″×2
Circuit
Tube
Weight
32.2kg
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結論
  • 音の傾向 EL84×4とGreenback×2が生む、鈴が鳴るようなクリーンと、音量を上げるほど密度を増すTop Boostの倍音。歪みチャンネルは無く、ボリュームの上げ方そのものが音作りになる。
  • こんな人におすすめ バンドで鳴らす前提で、ブリティッシュな艶と枯れたクランチを一台で完結させたい人。ペダルの土台としても優秀で、FXループも備える。
  • 操作感 ノブは天面配置でシンプル。ただし本領はマスターを上げてから出るため、音量を出せる環境が要る。
向かない人:32.2kgを一人で運べない人、宅録中心で小音量しか出せない人、ハイゲインを本体だけで作りたい人。
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1. 三大特徴とサウンド傾向

Top Boostの艶と倍音

プリ12AX7×3、パワーEL84×4。TrebleとBassが互いに干渉する独特のEQで、上げるほど中高域が前に出る。ピッキングの強弱にそのまま追従し、クリーンと歪みの境目を手元で行き来できる。

Greenback 2発の押し出し

12インチのCelestion G12M Greenbackを2発。セラミック磁石らしい芯の強さと、飽和が遅れて立ち上がる質感が持ち味。30Wでもバンドの中で埋もれず、大きめの箱まで対応できる音圧を持つ。

Tone Cutとマスター

Tone Cutはプリではなくパワー段で高域を削る特殊なコントロール。マスターボリュームと組み合わせることで、音量を出しながら耳に痛い帯域だけを落とせる。現行Customならではの実用装備。

レビュー分析スコア
ECHO
参照ソース
Thomann150
Sweetwater26
Audiofanzine10
Total186

2. 世界のレビュー

🏆 大絶賛※引用(斜体)は実在レビューの原文/日本語は意訳です
🇫🇷 Audiofanzine(仏)
“One of my favorite all time amps that has ever existed.”
史上最高のアンプのひとつだ。The Edgeの音が欲しかった。でもヴィンテージに4000ドルなんて出せない。こいつはあのクラシックなVoxトーンを出してくれて、しかも殴られても平気だった。
🇺🇸 Sweetwater(米)
“This amp is a dream.”
夢みたいなアンプだ。挿してAmaj7をひと搔きした瞬間、12インチのGreenback2発が部屋を満たした。あの瑞々しさ。あれこそがVoxなんだと、体で分かった。
🇺🇸 zZounds(米)
“Pick hard and it will distort, pick soft and it will be clean.”
とにかく反応が速い。ブレイクアップの境目に置いておけば、強く弾けば歪み、優しく弾けばクリーン。ギターのボリュームを絞れば、驚くほどきれいに澄む。全部、手元で決まる。
🇪🇸 guitarristas.info(スペイン)
“Yo el ac30 que probé me encantó.”
音は8.5、いや9点。試したAC30に完全に惚れ込んだ。それに、こいつは長く保つ。何年も付き合っていける相棒だと思う。
⚖️ 中立
🇫🇷 Audiofanzine(仏)
“It has no drive, crunch or lead channel.”
伝説のアンプだ。それは間違いない。ただ勘違いするな、これは歪んだロックやメタルのために作られていない。ドライブもクランチもリードも、専用チャンネルは無い。実際、Top Boostのボリュームをかなり上げて、ようやく歪み始める。
🇪🇸 guitarristas.info(スペイン)
“Contras: Imprescindible usar pedales por el canal limpio para tocar estilos potentes.”
Greenback2発の音は文句なしに素晴らしい。ただ正直に書く。ハードロックから上をやるなら、クリーンチャンネルにペダルを噛ませるのがほぼ必須だ。幸い、ペダルの乗りは実に良い。
🇪🇸 guitarristas.info(スペイン)
“La sustitución de la válvula de rectificación por diodos de estado sólido.”
このアンプに文句をつけるなら一点だけ。整流管をやめて半導体にしたことだ。それでも音は十分に良いし、AC30だと分かる音はする。ただ、あの独特の musicalidad が、ほんの少しだけ足りない。
🇹🇷 Strat-Talk(トルコ)
“Man it’s dead quiet. It’s like a new amp.”
不良の真空管はまだ見つけられていない。それでも今は最高に楽しい。エフェクトループを戻したら、嘘みたいに静かになった。新品同然だ。ただ、予備の12AX7が手元にない。全部替えるべきなんだろうか。
🇺🇸 Gearspace(米)
“Sometimes the amp makes High-pitched hum.”
ペダルボードからABボックスで分岐して、NormalのLowにクリーン、Top BoostのHighに歪みを入れて、マスターで両方まとめている。この使い方は本当に気持ちいい。ただ、ごく稀に高い音のハムが出る。スタンバイを入れ直せば消えるんだが。
🌶️ 激辛
🇺🇸 My Les Paul Forum(米)
“It is noisy at pretty much any combo of gain & master.”
ゲインとマスターをどう組んでもノイズが乗る。挿さずに放っておいてもパチパチ鳴る。挙句、交換してもらった2台目は半分しか音量が出なかった。店で鳴らしても同じだったから、うちの電源のせいじゃない。「Voxは安物の管を使ってるから挿し替えろ」だと? 買ったばかりの新品を弄って保証を捨てろというのか。
🇫🇷 Audiofanzine(仏)
“I would never buy this thing again… these amps are made in China.”
音は悪くない。悪くないが、二度と買わない。次にVoxを買うなら英国製の再発を選ぶか、思い切ってヴィンテージに行く。理由はひとつ、こいつが中国製だからだ。それだけで、もういい。
🇩🇪 Thomann(独)
“Power tubes Chinese Shuguang rattling as in hell.”
唯一にして最大の欠点は、付いてくる真空管だ。V1のRubyはレスポールのNormalチャンネルで、濁って、締まりがない。パワー管の中国製Shuguangに至っては地獄みたいに暴れる。後で知ったが、これはコンボ共通の持病らしい。AC30に至っては「真空管の拷問部屋」と呼ばれているそうだ。
👍 🇺🇸40年弾いてきてFender Twin一筋だった。スタジオで借りて音が出た瞬間、覚悟が足りてなかったと悟った。翌月には自分のを買っていた。
👍 🇺🇸ノブの組み合わせでここまで音が変わるアンプの解説は初めて見た。実際に使える可能性が、ほとんど無限にある。
👍 🇺🇸Voxはペダルの白紙のキャンバスじゃなく、アンプ自身の歪みと足し算する箱。中域の太いものや透明系はハマるが、ハイゲイン系は苦戦する。
😐 🇺🇸プロの友人いわく、とにかく音がデカすぎた。歪ませて遊びたいならAC15という手もある。買う前に派生モデルを調べたほうがいい。
👎 🇺🇸AC-30は手なずけにくい。特定の帯域が飛び出してくるし、音量の落としどころが常に課題になる。抜けすぎるとも言える。
👎 🇺🇸何にでも合う良い音なのは認める。ただ本当に重いし、思っているよりずっとデカい音が出る。

3. 競合比較

機種出力スピーカーパワー管リバーブFXループ
VOX AC30C2
(本機)
30W12″×2
Greenback
EL84×4
スプリング
VOX AC15C115W12″×1
Greenback
EL84×2
スプリング
×
Fender ’65 Deluxe Reverb22W12″×1
Jensen C-12K
6V6×2
真空管駆動
×
Marshall Studio Classic SC20C20W
5Wへ減衰可
10″×1
V-Type Junior
EL34×2×
→ 横スクロールできます※価格は「価格と相場」に集約
選び方:2発ぶんの押し出しとVoxの艶を最大で欲しいなら本機。同じキャラを家で鳴らせる音量に落とすならAC15C1(FXループは無い)。艶より澄んだヘッドルームとスプリングの深さならDeluxe Reverb。歪みを本体で作りたい、かつ軽さが要るならSC20C。
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4. 使い方Tips

マスターを上げてから各chを決める MASTER

先にチャンネル側を上げてマスターで絞ると、痩せた音のまま止まりやすい。マスターを出せる範囲まで上げ、そこからNormalかTop Boostのボリュームで歪み量を決めるのが基本。パワー段まで働いて初めて、あの密度が出る。

耳に刺さる帯域はTone Cutで TONE CUT

Tone Cutはパワー段で高域を削るため、プリのTrebleを下げるのとは効き方が違う。音量と歪み量は保ったまま、キツさだけを落とせる。まずTrebleで音色を決め、最後にTone Cutで痛みを抜くと収まりが良い。

2つのチャンネルを混ぜる JUMPER

Top BoostのHighに挿し、パッチケーブルでNormalのLowへ渡す「ジャンパー」。太さと明るさを同時に稼げる古典的な手法で、実際に海外の使い手が常用している。ABボックスで分岐して両chをマスターでまとめる運用も報告されている。

歪みはペダルで足す PEDAL

専用の歪みチャンネルは無いため、ハードロックより重い領域はペダルが前提になる。ただし白紙のキャンバスではなくアンプ側の歪みと足し算になる性格で、中域の太いものや透明系は決まりやすく、ハイゲイン系は相性を選ぶ。

5. 価格と相場

GEAR ECHO
※正確な年次価格ではなく、傾向を示す参考イメージです。現在値のみ実数。
🇯🇵 国内新品
約 ¥159,500
国内実売・2026/8
🇯🇵 国内中古
約 ¥95,000
中古市場の参考値・2026/8
🌍 海外新品 USD
約 $1,800
海外実売・2026/8

Gear Wise Diagnosis

中古相場:2010年から15年以上売られ続けているため玉数は多く、実店舗の中古はおおむね 約 ¥80,000〜110,000。オークションではさらに下も出るが、この重量ゆえ送料と輸送リスクが乗る。真空管の消耗が価格に直結する機種なので、管の状態と交換歴の確認が要になる。

長期トレンド:2010年に AC30CC2 を置き換えて登場した現行機で、生産は継続中。国内新品は円安と輸入コストを反映して段階的に上がり、現在 約 ¥159,500 の水準。限定色や AC30C2X(Alnico Blue)は別価格帯になる。

為替の影響:海外実売 約 $1,800 に対し、国内 約 ¥159,500 は単純換算で大きく下回る。円安局面にもかかわらず国内のほうが割安という、この機種特有の逆転が起きている。

現在の取扱・価格
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6. Echo Notes

— さらに知る
MEDIA
🇬🇧 MusicRadar
我々の見立てでは、これは「往年のVoxらしさ」と「現代的な使い勝手」を折り合わせた一台だ。Top Boostは従来どおり澄んだ響きから暗く歪む方向へ向かうが、マスターボリュームのおかげで低い音量でもオーバードライブを引き出せる。英国製の旧再発機より歪み寄りで、そのぶん生々しさは一歩後退したが、それは欠点ではない。マスターの存在と整流管の不在を惜しむ古参もいるだろう。それでもオール真空管の2×12コンボとして、価格に対する内容は極めて良い。
PLAYERS
Yvette Young
Covetのギタリスト。ステージではマスターボリュームを、軽く弾けばクリーン・強く踏み込めば歪む境目に固定し、ピッキングの強弱だけで音色を切り替えていると語っている。
Robert McDowell
Manchester Orchestraのギタリスト。自身のリグ解説で本機を挙げ、上に載せた2×12キャビも本機から鳴らしていると説明している。
Thomas DeLonge
Blink-182のギタリスト。自身のスタジオを紹介する映像に、本機の限定ブルー個体が確認できる。
TRIVIA
  • 2010年1月のNAMMで発表され、2005年から続いたCustom Classic(AC30CC2)を置き換えた。最大の設計変更はGZ34整流管を廃してダイオード整流に切り替えたことで、これは1990年代以降のAC30では初めての世代となる。スイッチ類を大幅に整理し、シンプルな2チャンネル構成へ戻したのもこの代の特徴。
  • コントロールノブは前面ではなく天面に並び、文字は演奏者の背中側を向いて印字されている。ステージでアンプの前に立つと表示が逆さに見えるため、この配置に戸惑ったという声が海外レビューでも繰り返し挙がっている。
  • AC30という機種そのものは1958年に登場し、ブリティッシュ・インヴェイジョンの音を支えた。VOX公式のアーティストページにはBrian May本人のコメントが掲載されているが、彼が常用してきたのはヴィンテージのAC30 Top Boostにトレブルブースターを組み合わせた個体で、本機とは別物である点は押さえておきたい。
VIDEO
公式デモ
レビュー動画
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最終更新:2026年8月|価格・在庫は変動します。