Ibanez
TS9
TS9
Released
1982
Enclosure
Metal
Bypass
Buffered
Power
9V DC
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結論
- 音の傾向 中域を持ち上げる独特のコブと、なめらかなソフトクリッピング。単体の歪みは控えめで、真空管アンプを押すブースター/軽歪みで本領を発揮する“元祖”オーバードライブ。
- こんな人におすすめ バンドで音を前に出したい人、ハイゲインアンプの低域を締めたい人、ブルース〜クラシックロックの歌うサスティンが欲しい人。SRVやThe Edgeの系譜。
- 操作感 Drive/Tone/Levelの3ノブでシンプル。Drive低め・Level高めの“ダーティブースト”が王道。単体で歪ませるならDriveは11〜1時あたり。
向かない人:原音を色付けしない透明系や、単体で深い歪みを求める人。バッファードバイパスで常にキャラが乗り、ローが削れるので小音量の宅弾きソロでは痩せて聞こえる。
1. 三大特徴とサウンド傾向
▼中域を押し出す“あのコブ”
700Hz付近を持ち上げる独特の中域コブ。音量を上げなくてもバンドの中でギターを前に出し、ソロに歌うようなサスティンを与える。TS9が半世紀愛される核心はここにある。
ピッキングに追従するダイナミクス
ピッキングの強弱やギターのボリュームにきれいに反応し、絞ればクリーンに戻る。単体で深く歪ませるより、真空管アンプを押すブースターとして本領を発揮する設計。
単体の歪みは控えめ・色付けは濃い
ゲインは低〜中程度で、原音そのままの透明系ではない。ローを削り中域を強調する“TSの音”を常に足す一芸特化。狙いが合えば無敵、外すと痩せて聞こえる。
レビュー分析スコア
ECHO
参照ソース
Thomann509
Sweetwater140
Audiofanzine72
Total721
2. 世界のレビュー
▼🏆 大絶賛※引用(斜体)は実在レビューの原文/日本語は意訳です
🇪🇸 Guitarristas.info(スペイン)
“Este pedal es ya legendario y un rey indiscutible, usado por infinidad de guitarristas.”
もう伝説だし、文句なしの王様だ。SD-1と並ぶ二大オーバードライブ——今出回ってる歪みなんて、結局みんなこいつら(とMaxon)の子孫でしかない。安いのに頑丈で、音は本物。王様に理屈は要らないんだよ。
🇫🇷 Audiofanzine(仏)
“Le vrai son vintage analogique. Les saturations sont excellentes.”
本物のヴィンテージなアナログの音だ。歪みは文句なし。P90でもStratでも、AC30でもJCM800でも——長年ステージでもスタジオでも使ってきたが、こいつが外したことは一度もない。頑丈で、信頼できて、誰の手にも届く。良い機材の条件、全部そろってる。
🇪🇸 Guitarristas.info(スペイン)
“me quedo con el TS9 toda la vida”
OCDも持ってた。散々弾き比べた。……で、どっちか一生選べって言われたら——TS9だ。迷いもしない。この音は、うまいんだよ。delicioso。理屈じゃない、旨いんだ。一生こいつでいい。
🇺🇸 Seymour Duncan(米)
“really a pretty amazing, warm circuit considering it’s solid state.”
TS、好きだよ。あって当たり前になりすぎて軽く見られがちだけど、名前どおり“真空管を叫ばせる”仕事をきっちりやる。ソリッドステートでこの温かさは、正直すごい。中域は盛れるし、コンプもかかる——でもソロを前に出すには、それがちょうどいいんだ。
⚖️ 中立
🇪🇸 Guitarristas.info(スペイン)
“la guitarra puede que te suene un poco mediosa y nasal”
単体で弾くと——ギターがちょっと、中域ばっかりで鼻詰まりみたいに聞こえるかもしれない。ゲインも高くない。正直そこは弱点だ。でもバンドで鳴らした瞬間、話が変わる。スッと前に出て、輪郭が立つ。真空管アンプを押すなら、これ以上のオーバードライブはない。単体の音だけで判断するな。
🇫🇷 Audiofanzine(仏)
“Couleur TROP marquée sur le 700Hz (trop je trouve). Pas true bypass.”
700Hzの色付けが——強い。強すぎる、と俺は思う。しかもトゥルーバイパスじゃない。……ただ、作りは頑丈だし、静かだし、クリーンもクランチも受け止める。must haveなのは認めるよ。でも同じ値段で、もっと万能なやつもあるんだよな。Zendriveのほうが素直だ。悩ましい一台だ。
🇬🇧 Thomann(英)
“I ultimately chose to keep the Maxon OD808 for its warmer, less aggressive sound.”
ステージで何年も使った。そのうえでIbanezもMaxonも、全部横に並べて弾き比べたんだ。TS9は頑丈だし、耳に馴染むいつもの音がする。文句はない。——でも最後に手元に残したのは、Maxon OD808だった。あっちのほうが温かくて、角が立たない。ほんの少しの差だけど、その少しが効くんだよ。
🇺🇸 Seymour Duncan(米)
“Tubescreamers are used for one thing, to push your amp to a light overdrive.”
「TSは何でもできる」って言う連中が、俺には分からない。こいつの仕事はひとつ——アンプを軽く歪ませて押すこと、それだけだ。ゲインは大きくないし、中域のコブも強い。Fenderには最高に合うが、Voxだと途端に微妙になる。ブルースや軽いロックでこそ輝く。“Marshall in a box”は期待するな。そこまでの守備範囲はない。
🌶️ 激辛
🇺🇸 Sweetwater(米)
“most overhyped pedal of all time. nothing more than a weak boost.”
史上最も過大評価されたペダル。それがこいつだ。中身は? ただの弱いブースト。それ以上でも以下でもない。良い音? しないね。40年以上弾いてきた俺が言うんだ。なんでこんなに人気なのか——結局みんな、ヒーローが使ってたってだけで有難がってるのさ。目を覚ませ。
🇫🇷 Audiofanzine(仏)
“je ressens une perte de dynamique et mes aiguës et basses en retrait.”
伝説なんだから、買えば満足するはずだと思ってた。……現実は、ダイナミクスがごっそり失われて、高域も低域も引っ込む。EQで補正はできるさ。でもそのために2台並べるのか? バカげてる。15日で売った。悪いペダルとは言わない。ただ、俺には何も響かなかった。それだけだ。
🌍 Gearspace
“It’s incredibly fizzy sounding and unremarkable on its own.”
正直に言うぞ。俺はこいつに感心しなかった側の人間だ。試したのはTS-9。で、感想は——シャリシャリして、単体じゃ何も残らない。“クランチ”が欲しかったのに、これじゃ足りない。結局、別の歪みに乗り換えたよ。
👍 🇺🇸別のドライブの前段に置いてみろ。Tumnusでもなんでもいい。単体じゃ絶対出ないリードトーンが、いきなり降ってくる。
👍 🇪🇸15年ボードに置きっぱなし。入れ替えようとして——やっぱり戻す。ずっとその繰り返しだ。
👍 🇺🇸Blues Jrのブヨブヨの低音がピシッと締まって、中域がグッと前に出る。アンプとの相性、良すぎだろ。
😐 🇺🇸音も作りも期待どおり。ただノブの感触だけが妙に安っぽくて、そこだけ本体に見合ってないんだよな。
👎 🇺🇸音は文句ない。でも筐体が細いんだよ。BOSSくらい横幅があれば、踏み外さずに済むのに。
👎 🇫🇷とにかく踏みにくい。おまけにLEDが真上からしか見えなくて、オンかオフか分からなくなる。
3. 競合比較
▼| 機種 | ゲイン | 音作りの幅 | キャラ | バイパス |
|---|---|---|---|---|
| Ibanez TS9 (本機) | 控えめ | △ Drive/Tone/Level | 元祖・中域コブ/やや明るめ | Buffered |
| Ibanez TS808 | 控えめ | △ Drive/Tone/Level | よりスムーズ・温かい | Buffered |
| BOSS SD-1 | 中 | △ Drive/Tone/Level | 非対称クリップ・明るく攻めめ | Buffered |
| Maxon OD-9 | やや大 | △ Drive/Tone/Level | TS9系・出力高めでクリア | True Bypass |
→ 横スクロールできます※価格は「価格と相場」に集約
選び方:元祖の中域コブで音を前に出すなら本機。よりスムーズで温かいならTS808。非対称クリップで明るく攻めるならSD-1。ほぼ同じ音でトゥルーバイパス/出力高めが欲しいならMaxon OD-9。
現在の取扱・価格
4. 使い方Tips
▼真空管アンプを押す“ダーティブースト” BOOST
DRIVE
9時
TONE
12時
LEVEL
2時
Driveをほぼ絞り、Levelでアンプのクランチ/歪みチャンネルを押す。歪みは足さず中域と音圧だけを稼ぎ、低域を締めてソロを前に出す。SRVやThe Edgeが多用する王道の使い方。
単体で軽いクランチ/ブルース DRIVE
DRIVE
1時
TONE
1時
LEVEL
12時
単体で歪ませるならDriveを11〜1時。ブルース〜クラシックロックのリズムに。Toneは上げすぎると耳に刺さるので2時より手前で。まずアンプ側のEQを整えてから追い込むのがコツ。
5. 価格と相場
▼GEAR ECHO
※正確な年次価格ではなく、傾向を示す参考イメージです。現在値のみ実数。
🇯🇵 国内新品
約 ¥12,000
国内実売・2026/8
🇯🇵 国内中古
約 ¥7,000
中古市場の参考値・2026/8
🌍 海外新品 USD
約 $100
海外実売・2026/8
Gear Wise Diagnosis
中古相場:超定番で流通量が極めて多く、現行リイシューの中古は概ね ¥6,000〜¥9,000で安定している。状態の良い個体を選びやすく、入門にもモッド素体にも向く。
長期トレンド:1982年に登場し1984年に一度生産終了。スティーヴィー・レイ・ヴォーン人気を受け1992年から復刻され、現行まで生産が続く超ロングセラー。新品実勢は ¥12,000前後で推移し、上位のTS808や派生のTS9DXと住み分けつつ標準機として定着している。
為替の影響:海外 約 $100に対し、国内 約 ¥12,000は円安と国内価格改定を反映した水準。中古は為替の影響を受けにくく、コストを抑えたい場合の現実的な選択肢になる。
現在の取扱・価格
6. Echo Notes
— さらに知るMEDIA/ メディア評価
🇬🇧 MusicRadar
TS回路を設計したのは、Ibanez向けにTube Screamerを2002年まで製造していたOEM=Maxonのエンジニアだ。以来これは、世界で最もコピーされたオーバードライブになった。無数の派生やクローン——多モードのBonsaiのような機材まで——を試したところで、結局あの808/TS9の素の設定に戻ってしまう。それこそがオリジナル回路の完成度の証だと我々は考えている。
🇬🇧 guitar.com
TS9の入出力にはバッファが常に入っており、オン/オフに関わらず信号経路に残る。これが無音スイッチングと長いケーブルの駆動を保証する——多くのクローンがトゥルーバイパス化で省いてしまう部分だ。1980年代初頭の愛すべきTS9のあのソフトクリップと中域の押し出しは、いま鳴らしても色褪せない。仕組みを理解して使えば、これほど頼れる相棒はそういない。
PLAYERS/ 使用プロ
Stevie Ray Vaughan
Tube Screamerを世界に知らしめたブルースの巨匠。TS808/TS9とも愛用し、Levelを上げDriveを抑えてアンプをクリーンにブーストする使い方で知られる。
The Edge — U2
U2のギタリスト。多くのオーバードライブ・トーンをTS9で作ることで知られ、「Pride」「I Will Follow」等できらびやかな音像に軽いTS9のバイトを足す。
Trey Anastasio — Phish
Phishのギタリスト。2台のTS9を直列に重ねる独特のセッティングで知られ、1台はサスティン用にフル、もう1台は軽い歪みで、単独でも同時でも使う。
TRIVIA/ 豆知識・トリビア
- 1979年のTS808を原型に、1982年にTS9として登場。出力段の抵抗値が変わり、808よりわずかに明るくスムーズさが減った音になった。1984年に一度生産終了している。
- 1980年代後半、SRV人気でヴィンテージTS9が高騰。これを受けて1992年に復刻され、以後現行まで生産が続く。リイシューのオペアンプは東芝TA75558(TS808リイシューはJRC4558D)。
- バッファードバイパス(トゥルーバイパスではない)で、オフ時も信号をバッファリングして長いケーブルを駆動する設計。「世界で最もコピーされたペダル」と呼ばれ、無数のクローンとTS系論争を生んだ。
VIDEO/ 動画
公式
DEMO
最終更新:2026年8月|価格・在庫は変動します。
