TS808

Ibanez
TS808
Released
1979
Enclosure
Die-cast
Bypass
Buffered
Power
9V DC
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結論
  • 音の傾向 控えめな歪みと前に出る中域。原音への反応が良く、クリーン〜クランチのアンプを押す“ブースターの王道”。JRC4558Dが生む温かいまろやかさが持ち味。
  • こんな人におすすめ アンプを押す王道ブーストが欲しい人、ブルース〜クラシックロックの温かい歪みを求める人、ハイゲインの前段でローを整えてタイトにしたい人に。
  • 操作感 Overdrive / Tone / Level の3ノブでシンプル。得意なのは中域が出る“あの音”一択だが、ギターのボリューム追従が良く歪み量は手元でも操作できる。
向かない人:トレブル寄りで開けた音や、幅広い音作りを求める人。中域が持ち上がる“ミッドコブ”が苦手なら合わない。ハムバッカーでは低域が痩せて感じる場面も。
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1. 三大特徴とサウンド傾向

アンプを押す王道ブースト

控えめな歪みでクリーン〜クランチのアンプの頭を軽く押す。歪みを足すというより原音を活かしたまま音圧と粘りを加える、TS系の王道の使い方。世界中のペダルボードに居座り続ける基準点。

前に出る中域と音抜け

JRC4558Dが生む中域の持ち上がり。バンドの中で鳴らした瞬間スッと正しい場所に収まり、リードもバッキングも埋もれない。この“抜け”こそ最大の武器。

一芸特化のキャラクター

音作りの幅は狭く、得意なのは中域が出る“あの音”一択。それを分かって使えば強力な個性になる。ボリューム奏法で歪み量を絞れる原音追従の良さも魅力。

レビュー分析スコア
ECHO
参照ソース
Thomann296
Sweetwater65
Audiofanzine18
Total379

2. 世界のレビュー

🏆 大絶賛※引用(斜体)は実在レビューの原文/日本語は意訳です
🇺🇸 Sweetwater(米)
“I’ve owned boutique overdrives that cost four times as much.”
4倍の値段のブティックODを何台も通ってきた。何台も、だ。で——結局ここに帰ってくる。なんでだろうな。派手さはない。劇的でもない。でもバンドの中で鳴らした瞬間、こいつだけが正しい場所にスッと収まるんだ。浮気はした。否定しない。でも本命は、最初から決まってたのかもしれない。
🇬🇧 Thomann(英)
“It enhances what’s already there and gives solos that classic mid push.”
音を塗り替えるペダルじゃない。元からあるものを、ちょっと押してくれるだけ。ソロにあの中域のグッとくる感じが乗るのに、わざとらしくない。コンプで潰れた感じもない。足し算じゃなくて、背中を押される感覚なんだよな、これは。
🇩🇪 Musiker-Board(独)
“Mit meinem alten Marshall bekomme ich genau diesen warmen Bluesrock-Sound.”
古いMarshallと組ませたら——出た。何年も探し続けてた、あの温かいブルースロックの音が。ギターのボリュームをちょっと絞るだけで歪みが綺麗に引いていく。この反応の良さよ。長かった探し物、これにて終了。
🇰🇷 Naver Café(韓)
“메탈 톤 앞단에 걸었을 때 저음이 정리되고 피킹이 또렷하게 살아납니다.”
メタルの歪みの前段に挿してみた。低音のモヤッとが消えて、ピッキングの粒が一個一個立ってくる。ライブでの抜けが段違いだ。埋もれてた自分の音が、ようやく前に出てきてくれた。
⚖️ 中立
🇺🇸 Telecaster Guitar Forum(米)
“The TS-9 is basically a ‘modded by Ibanez’ TS-808.”
TS9と808、正直めちゃくちゃ近い。808のほうが少し滑らかで、9のほうがちょっと噛みつく。違いはある。あるんだけど……ブラインドで当てられるかと言われると、自信はない。沼の入り口は、だいたいここから始まる。
🇺🇸 My Les Paul Forum(米)
“The TS9 has more bite; the TS808 is smoother in its OD.”
808はODがなめらか、9はもう少しエッジが立つ。どっちも悪くない。でも両方に乗ってくる中域の山が、俺はどうしても気になって。結局よそのODに移ったよ。嫌いになったわけじゃない、ただの好みの問題なんだ。
🇺🇸 Strat-Talk(米)
“Tried the 808 at Guitar Center and felt it was a little warmer.”
Guitar Centerで808を試した。9より少し温かい気がする。乗り換える……かもしれない。ただ結局のところ「自分がいいと思った音が正解」って話で。スペックの議論にどこまで意味があるのか、だんだん分からなくなってきた。
🇬🇧 Guitar.com(英)
“This is the only real difference between the TS9 and the TS808.”
冷静に回路を見れば、TS9との実質的な差はほぼ抵抗2本。チップの神格化も、正直オカルトの域だと思う。——とは言いつつ、JRC4558Dと聞くと心が少し動くのも事実なんだよなぁ。理屈と感情は、別腹なんだ。
🌶️ 激辛
🇺🇸 Sweetwater(米)
“It sounded nasal and boxy, and I couldn’t dial out the mid hump.”
伝説なのは知ってる。知ってるよ?でも俺のセットで鳴らしたら——鼻づまり。箱の中で鳴ってるみたいな音。トーンをどこに回しても、あの中域のコブが消えてくれない。消えてくれ・・・頼むから。
🇬🇧 Thomann(英)
“The low end loss is very noticeable with humbuckers.”
ハムバッカーで使うと低音がごっそり持っていかれる。バッキングが急に痩せて小さくなる。モダンなロックには線が細すぎるんだ。ヴィンテージの名機? うちのギターには合わなかった。それだけのこと。
🇩🇪 Musiker-Board(独)
“Für den hohen Preis hätte ich mehr Vielseitigkeit erwartet.”
この値段ならもう少し芸の幅を期待するだろ?でも808が本当に得意なのは、あの有名なmid、ただ一つ。完全な一芸特化だ。それを分かって買うならいい。俺は、分かってなかった。
🇧🇷 Cifra Club(ブラジル)
“Quando usei com amplificador transistorado o som ficou artificial demais e sem definição.”
トランジスタアンプで使ったら、音が作り物くさくなった。解像度はゼロ。特にゲイン高めのオープンコードがひどくて、グシャッと潰れて何を弾いてるのか分からない。真空管が前提の機材だったか、これは。
👍 🇧🇷Stratと小型の真空管アンプで使ってる。ゲインを絞ってレベルを上げてアンプを押す——指の力がそのまま音になるダイナミクスがたまらん。
👍 🇫🇷ただのODが一個増えるだけだと思ってた。違った。指の下の感触が驚くほど自然で、ギターのキャラを殺さず立てる。ごめん、舐めてた。
👍 🇦🇺歪んだアンプにブースターでぶち込む。これだけでクラシックロックのあの“歌う”サスティンが出る。全部が団子にならない。これ一個で勝ち組だ。
👎 🇺🇸寝室の音量で主役のODにしようとした。アンプが爆音で鳴ってないと本気を出さない。深夜は無理だ、誰か起こしてくれ。
👎 🇫🇷出力は十分。でも音の粒がどこか暗くてこもる。最近のもっと開けたODと比べると——うーん。味と取るか、古臭いと取るか。
👎 🇨🇦スイッチがカチャカチャして時代を感じる。この値段で? 踏むたびにノイズが入るのが地味にストレスなんだよなぁ。

3. 競合比較

機種ゲイン音作りの幅キャラバイパス
Ibanez TS808
(本機)
低〜中△ 3ノブ中域重視・温かくまろやかBuffered
Maxon OD808低〜中△ 3ノブ808系・ややクリアで低ノイズBuffered
BOSS SD-1低〜中△ 3ノブトレブル寄り・非対称で粒立つBuffered
EHX East River Drive低〜中△ 3ノブTS808系を安価に・シンメトリカルTrue Bypass
→ 横スクロールできます※価格は「価格と相場」に集約
選び方:温かい中域の“基準点”そのものが欲しいなら本機。よりクリアで低ノイズな808系ならMaxon OD808。トレブル寄りで粒立つ別解ならBOSS SD-1。TS808系の音を安価に・トゥルーバイパスで欲しいならEHX East River Drive。
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4. 使い方Tips

アンプを押す王道ブースト BOOST

LEVEL
2時
OVERDRIVE
9時
TONE
12時
Overdriveを低め、Levelを高めに。クリーン〜クランチのアンプの頭を押して音を前に出す。歪みは足さず、音圧と粘りだけを稼ぐTS808が最も得意な使い方。

単体ODでブルース〜クラシックロック DRIVE

LEVEL
12時
OVERDRIVE
1時
TONE
1時
Overdriveを上げれば単体でも温かいまろやかな歪みに。中域が歌うのでソロやバッキングの存在感が上がる。ギターのボリュームを絞れば歪みが綺麗に引いてクランチに戻せる。

5. 価格と相場

GEAR ECHO
※正確な年次価格ではなく、現行リイシューの傾向を示す参考イメージです。現在値のみ実数。
🇯🇵 国内新品
約 ¥17,800
国内実売・2026/6
🇯🇵 国内中古
約 ¥12,000
中古市場の参考値・2026/6
🌍 海外新品 USD
約 $180
海外実売・2026/6

Gear Wise Diagnosis

中古相場:現行リイシューは流通量が多く、国内中古は約 ¥10,000〜14,000で安定。状態の良い個体を選びやすい。一方、1979年のオリジナル(narrow box)はコレクター相場で $1,500〜$3,000超と別次元。国内の通常オリジナル(1980–81)中古は出れば概ね ¥100,000〜150,000が目安で、流通はごく少量(Ibanezは元々輸出ブランドで、国内では同型がMaxon名義で流通したため逆輸入が主体)。

長期トレンド:1979年発売の名機を、JRC4558Dとアナログ回路で手の届く価格に落とし込んだのが現行リイシュー(2004年〜)。近年は円安と改定で国内新品実勢が約 ¥17,800の水準に。オリジナルは状態・年式・搭載チップで相場が大きく割れ、最初期の2チップ個体ほど高騰する。

為替の影響:海外 約 $180に対し、国内 約 ¥17,800は円安を反映した水準。中古は為替の影響を受けにくく、コストを抑えたいなら現実的な選択肢になる。

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6. Echo Notes

— さらに知る
MEDIA
🇬🇧 Guitar.com
回路を実測して並べてみると、TS9との実質的な差は抵抗数本ぶんに過ぎないと気づく。JRC4558Dにまつわる神話には、正直、距離を置きたい。とはいえ808の中域の出方がいちばん素直で気持ちいいのは、認めざるを得ない——というのが我々の結論だ。
🇺🇸 Sweetwater
プラグを挿した瞬間、真空管が軽く歪んだあの太い音が出る。緑の箱はもう完全にクラシックだ。SRVが世に知らしめたオリジナルはコレクター市場で高騰しているが、このリイシューなら同じ狙いの音を、財布を壊さずに掴める。押して、丸めて、太くする——まずはこの一台を薦めたい。
PLAYERS
Eric Johnson
ソロのギタリスト。TS808を約40年愛用し、Levelを低め・Driveを高め・Toneを0にしてオーバードライブとして使う独自のセッティングで知られる。「結局TS808に戻る」と公言する筆頭格。
Stevie Ray Vaughan
Tube Screamerを世に知らしめたテキサス・ブルースの巨人。TS808も一時期使用したが、ステージ/録音の主力はTS9だった(“808が常用”という通説には諸説ある)。
Gary Moore
泣きのギターの名手。TS808でLes Paulのサステインを伸ばす使い方で知られ、「SRVが踏んでいた緑の箱」に辿り着いたと語っている。
TRIVIA
  • 誰もが意味を探したがる「808」という数字に、実は特別な意味はない。当時のMaxon/Ibanez製品ラインナップの採番の一つに過ぎず、後継のTS9・TS10も同じ流れの番号。深読みするほど拍子抜けする小話。
  • 1979年のオリジナルは、現行機で「Level」と書かれるツマミが「Balance」表記だった。底板は取り外し式でプラスチックの電池カバーすら無く、同じ緑の箱でも初期型と現行リイシューでは細部がかなり違う。
  • 内部のオペアンプJRC4558Dは“あの音の心臓”として神格化され、同チップを積むかどうかがヴィンテージ相場を左右するほど。ただし回路的な差はごく僅かとする冷静な検証もある。
VIDEO
公式デモ
比較レビュー
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最終更新:2026年6月|価格・在庫は変動します。

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