ID:X FLOOR
- 音の傾向 全モデル共通のサウンドエンジンで、ギターアンプ12+ベース3+アコ2を搭載。ISFでUS↔UKのトーンを行き来でき、パワーバルブResponseで真空管ライクな手応えを作れる。「数で殴らず12アンプに絞って質を取った」設計思想。
- こんな人におすすめ 宅録・小箱ライブ・配信を一台でシンプルに回したい人、メニュー潜行を嫌いアンプ感覚で素早く音を決めたい人。標準9V電源で既存のペダルボードに馴染ませたい人にもハマる。
- 操作感 ノブ中心で音作りが速く、USB-Cオーディオインターフェース内蔵。3モデルの違いは音質でなく拡張度(フットSW数・Exp・FXループ・MIDI)に集約される。
1. 三大特徴とサウンド傾向
▼全モデル共通のサウンドエンジン
One/Two/Threeの3モデルはサウンドエンジンが全機共通で、「下位モデルだから音が劣る」ということがない。component-levelモデリングによるギターアンプ12種(オリジナルBlackstar6+他社名機を再現したAmpton6)、ベース3種、アコースティック2ボイス+シミュレーターを全機が搭載する。3モデルの違いはハードの拡張度に集約される。
ISF+パワーバルブResponseの音作り
Blackstar特許のISF(Infinite Shape Function)でUS系↔UK系のトーンを無段階に振れる。パワーバルブResponseはEL84/EL34/6L6のフィールを切り替え、IRベースのCabRig(In The Room技術)でキャビ&マイキングまで作り込める。メニュー潜行ではなくノブ中心で素早く音が決まる操作系が核。
標準9V電源とUSB-CオーディオI/F
3モデルとも一般的な9V センターマイナスのペダルボード電源で動く。専用ACアダプターを要する競合が多い中、既存のパワーサプライにそのまま挿せる設計は珍しい。USB-Cでオーディオインターフェース化し、無償のArchitectで深い編集とパッチ共有に対応。99パッチを全モデルで扱える。
2. 世界のレビュー
▼3. 競合比較
▼| 機種 | アンプ数 | エフェクト | フットSW | IR対応 | 駆動電源 | オーディオI/F |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Blackstar ID:X Floor (代表機 Three) | ギター12+ベース3+アコ2 | 35種以上 | 8+Exp内蔵 (One/Two=3・OneのみExp無) | ○CabRig | 9V DCペダルボード電源 | USB-C |
| BOSS GX-100 | 32 | 170種以上 | 8+Exp内蔵 | ○16スロット | 専用AC | USB |
| Line 6 POD Go | 70種以上 | 200種以上 | 8+Exp内蔵 (Mode/Tap含む) | ○128スロット | 専用AC | USB 4in/4out |
| HeadRush MX5 | 46 | 63種以上 | 3+Exp内蔵 | ○実質無制限 | 専用AC | USB 96kHz/24bit |
4. シリーズ比較
▼| 機種 | フットSW | Exp.ペダル | FXループ | MIDI | その他 |
|---|---|---|---|---|---|
| Floor One | 3(パッチ呼出のみ) | — | — | — | 最小構成・最軽量 |
| Floor Two | 3 | ○内蔵 | — | — | 表現力をプラス |
| Floor Three | 8(2列) | ○内蔵 | ○モノ | In/Thru | 最上位・拡張性◎ |
※FXループはThreeでもモノラル。外部ステレオ空間系を活かしたい場合は内蔵エフェクトで対応する前提になる。各モデルの最新仕様は記事化時に要確認。
5. 価格と相場
▼Gear Wise Diagnosis
中古相場:2026年1月発売から日が浅く、中古はほぼ流通していない。当面は新品実勢が基準になる。国内はコルグ扱いの希望小売価格(One ¥37,400/Two ¥46,200/Three ¥57,200・税込)に対し、量販・通販の実勢はOneで約¥29,920〜と既に値引きが入る。値が動くとすれば、最小構成のFloor Oneが拡張性の都合で早めに手放されるケースが想定される。
長期トレンド:9V駆動・比較的手頃な価格帯という性格上、急な値崩れは起きにくいと見られるが、競合の新製品やファームウェア更新の評価次第で動く余地はある。トレンド判断に足るデータの蓄積はこれからだ。
為替の影響:海外定価は機種で $239〜400 のレンジ。国内希望小売価格はこれに円安分と国内流通コストを乗せた水準で、並行輸入は送料・関税を載せると国内実勢との差が縮みやすい。3年保証の付く国内正規(コルグ扱い)が現状は無難だ。
6. Echo Notes
— さらに知る- ID:X Floorは2026年のNAMMで発表された、Blackstar初の高性能デジタル・フロアモデラー。元Marshallのエンジニアが2007年に立ち上げた同社は、既にフロアボード型アンプ「Amped」シリーズを持つが、ID:Core/ID:Xコンボで培ったアンプモデリングをフロア型に本格移植したのはこのシリーズが初めてだ。
- 3モデルとも一般的な9V センターマイナスのペダルボード電源で動く。専用ACアダプターを要するフロア・モデラーが多い中、既存のパワーサプライにそのまま挿せる設計は珍しく、発売時に各メディアが競合への一手として注目した。
- 2026年発売の新製品ゆえ、実名アーティストの常用実績はまだ確立段階にある。現状は専門メディアや販売店による公開デモが評価の中心で、ユーザー評価とともにこれから固まっていく段階だ。
